2017年6月18日日曜日

信夫山霊山小風力発電所

C&F社(アイルランド)の日本発の小形風力発電導入事例としてかなり注目された東北コンクリートさんの小形風車。幸運にも県の再エネ研究会と会社の研修と2回見学させて頂きました。東北コンクリートさんの敷地内にあります。ので、許可を頂かないと見られないのです。
CF20 外観
大きさ
19.6kW,高さは20m、地下1m、ブレード直径13m。2016年9月から売電されているようです。支柱は油圧式のシリンダでくいっと倒立させて建設するので時間がかからないとか。
支柱部分と制御盤が入ったキュービクル
アイルランドから風車の状況が遠隔で見られ、スマホからも見られるそうです。問題なく順調に稼働しているようで良かったです。
眺めがよい

ここからは一般的な話ですが、小形風車はFIT価格55円と高いため、業界では注目されており、特に風況の良い青森、秋田などの日本海側の北日本で増えているようで、制限になるような小形風車のガイドラインを作っている自治体もあるようです。小形風車であっても風速6m/s以上ないと回転せず、つまり発電しないので、そのくらいの風が年間を通して安定的に吹く場所はかなり風況がよい場所になります。風速は地上高さが高いほど大きくなる(風が強くなる)ため、小形風車の場合、ナセルがある部分はウィンドファームにあるような大型の風車(70~80mくらい)と比べ低いため(20mくらい)、より風況のよいところに建てる必要があります。それでも小形風車は環境アセスが不要だし建設コストが安いため、導入しやすいという点でよりブームになっているのでしょう。コストがかかるからと風況観測せずにシミュレーションのみで土地付き投資案件として売り出されるものもあるようです。
きちんと発電して安全や環境が維持されて地域住民の迷惑にならなければ問題ないのだと思うですが、そうでないからガイドラインが出されるのでしょうね。

ちなみに売電事業をするためには日本海事協会のNK認証を受けている機種である必要があります。
風車認証(Class NK)
見るたびに「小形風車型式認証登録簿」が更新されている...

さらに参考情報として、風況観測する前段階のシミュレーションサイトをご紹介
メッシュ間隔、地上高さなどを比べて見てみてください。

高さが3種類ある

自治体ごとにデータをダウンロードしてグーグルアースで見る

気象庁のサイト人間の間隔で風速を測る方法

NEDOや環境省と異なるシミュレーションやある観測点における測定データが見られる

福島県再生可能エネルギー発電量シミュレーション情報サイ

上記の情報はあくまで風況観測前のおおざっぱな用地選定の参考になる程度のもので、事業をするためには、用地が決まったら風況観測はすべきなのだと思います。特に小形の場合は低いので風が地表の影響を受けやすいためシミュレーションのみで事業性を判断するのは難しいと言われています。風況観測が安価で簡単にできれば良いんでしょうけどね...。
最近再エネに対する悪評が強くなってきている気がするので、事業者さまにはぜひとも誠実で健全な再エネ事業をお願いしたいです。

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